トヨタケ工業株式会社
横田 幸史朗
2017年度の事業報告が終わり、2018年度の事業計画が決まりました。私たちのINABU BASE PROJECTは今年も「市民発!ミライ☆チャレンジプロジェクト」の採択事業となり、3年目の最終年度をむかえます。そして本年度の目標として、豊田市の山村地域「稲武」での私たちの活動はある成果を目指していきます。
ある成果。それは魅力的な山林フィールドを活かしたマウンテンバイクツアー事業が成立し、そのツアーガイド希望者が移住する。そして、私たちが働き方改革として提唱する「週の半分は事業所で就労/週末はツアーガイド業」というワークスタイルを活かし、都市部にはない独自の生活を選択していく。その様なサイクルが生まれ始めている事です。
そういう中、次年度への取り組みは具体的には下記のようなことを考えています。
1. 探索・開拓ツアーの実施:フィールド開拓とマウンテンバイクでの実走を兼ねたイベントの継続的な開催。月イチペースでイベントの趣旨を変えつつ実施
2. プロモーション活動:都市部でのトークイベントやPRイベントへの参加
3. 労働条件の確立:2019年度より実施予定のツアーガイド(3日 事業所就業 × 2日 ガイド業)の労働条件
あわせて、下記の事もリンクしてアクションを取りたいと思っています。
・プロジェクト名の通り、BASE(基地)となるトコロの整備、あり方を探る
・マウンテンバイク以外の稲武の魅力についても、シナジーを持たせて発掘する
そして、ロジックモデルというNPOや市民活動とのビジョンをつなげるフレームワークがあるのですが、こちらは後日公開したいと思います。
本年度の目標のひとつとして来年の3月にはBASEと見立てた所がマウンテンバイクツアーの出発地となり、これをサポートする地元の仕組みができればよいと思います。地元の仕組み。それは、おこがましい事かもしれませんが、地元に根付いて頑張ってみえる方とUターン者とIターン者の共存です。
栄えていたのに消えてしまったマヤ文明みたいにならないように民主的にも持続的にも盛り上がるコミュニティをつくる必要性があります。ですから、大人も子供も、男性も女性もUターン者もIターン者も、そして地元の人も体を動かして心底楽しめるマウンテンバイクが間違いないモノとしてミライへつなげていくキラーコンテンツなんだと思います。
なんだか「山林フィールドを開拓してマウンテンバイクでトレイルを走ろう!」とか言ってる事からすると少し硬い話ですが、こんな地域のインフラともいえる地元の仕組みがあってこそ、そのサービスが持続的に供給されるんだろうなと思います。やっぱり仕組みづくりは必然ですね。
「まずやってみよう」と言うところから始まって色々なピースが集まってきてもうすぐ絵になる。そんな気がしています。これまで多くのピースとなるご協力を頂いたからできてきた活動だと思います。引き続きよろしくお願いいたします。
さて、私個人的な話ですが実は一念発起をしてマウンテンバイクを新調しました。これまでは、学生の時に最後に買った95年式のマウンテンバイクを大事に修理しながら乗っていました。自転車って見た目は変わらないのですが、乗るとすごく時代の進化を感じます。たとえるなら木枠のラケットでテニスをやっているような… この先年齢考えても意外と新調する機会なんてないだろうなっていう、焦りもあったりで(笑)
世界的ブランドになったアメリカ人創業者が自ら溶接を手掛け、スペシャルなペイントを施したワンオフのフレームが偶然、海外のインターネットチャリティーオークションに出ていたことから、少しの投資をしてみました。それを世界のどこにもない稲武に最適なスペックにしてもらいました。
Made in Japanにもいいモノいっぱいあるのに、なんでアメリカの国旗の色なんだなんて、思われる方いるかもしれませんが、マウンテンバイク自体もアメリカが発祥で、ある意味文化のIターン、マウンテンバイクの先進国に対するリスペクトなのかもしれません。
ハード面もソフト面も夢や憧れに正直に向き合って、稲武らしさを作っていければと思います。
最後に。具体的な企画日程も公開しました。是非とも参加して頂き、稲武での私たちの活動を体感してもらえたらと思います。引き続きご支援の程よろしくお願いいたします。
横田 幸史朗
自動車用シートカバーメーカー「トヨタケ工業 株式会社」社長
地域の新規定住者受け入れ支援団体「OPEN INABU実行委員会」代表
豊田市 市民発!ミライ・チャレンジプロジェクト補助対象事業「INABU BASE PROJECT」主催
1975年生まれ。動物占いは「気分屋の猿」、趣味は読書とサイクリング。南山高校男子部在学中にアメリカアリゾナ州フェニックスに1年間交換留学。卒業後、青山学院大学法学部へ。EU法の域外適用について学ぶ。卒業後ブラザー工業株式会社入社。情報企画部にてグローバルのITインフラ構築に携わる。後、欧州統括会社のBrother International EUROPEに出向、現地の経営企画部にて欧州17か国の月次決算システムの導入とユーザー(現地社長)サポートを行う。6年間半の任期後、2010年に帰国。帰国後名古屋商科大学にてGlobal MBAの履修を始める。一年間ブラザー工業本社のIT企画にて欧州で得た経験をアジアで展開するプロジェクトを立ち上げる。2011年2月末ブラザー工業退職、4月より実家がオーナーであるトヨタケ工業株式会社入社。2013年9月にMBA課程修了。2015年1月より社長就任。OPEN INABU事業や新規顧客の獲得、会社の近代化などを行いつつ、事業承継後の持続的可能な企業となるよう、地域と一体となった経営を進める。2016年には「遊ぶ」「働く」を考えて実践するINABU BASE PROJECTが、豊田市主催する補助事業の対象となり「稲武で始まる働き方革命」を掲げ、ミッションの成立を目指す。
1999 〜 2003 ブラザー工業株式会社勤務
2003 〜 2010 Brother International EUROPE,LTD出向
2010 〜 2011 ブラザー工業株式会社勤務
2011 〜 トヨタケ工業株式会社 (2015年1月~社長就任)
・中学生の時にMTB NISHIKI を通学用に買ってもらい、学校まで8キロ毎日自転車通学を始め自転車の楽しさを知る。
・高校1年の夏に友人に誘われ1か月ポートランドにホームステイ。ステイ先の家族と自転車で毎朝サイクリングに出かける。なお、ホストファーザーは後ろにポリバケツを積んでいて、路上のごみを拾いながら走っていた。
・帰国後、よりアメリカに行ってみたいと思い高校2年の時に交換留学で現地の高校へ1年間通う。ホームステイ先がヒッピー流れの家族で、ワーゲンのバンでキャンプに行くなど、アウトドアライフを覚える。
・大学に入る際にPEUGEOTのMTBを購入。大学ではサイクリングクラブに所属し、関東の山々を走ったり、夏は毎年1か月北海道にキャンプを積んで走るなどする。
・1998年夏卒業旅行でユーラシア大陸陸路で横断する。神戸、天津、北京、モンゴル、ロシア、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマークまで旅をする。
・卒業後、新入社員のボーナスでひとめぼれしたBrodieのダウンヒルマウンテンバイクを購入。富士見パノラマなどのダウンヒルコースで遊んだり、地元の里山でマウンテンバイクライドを楽しむ。
・2001年、勤め先の同僚に誘われ、クリティカルマス名古屋に顔を出すようになる。最終土曜日の午後自然発生的に集まった人たちで名古屋駅や栄などの市街地中心にて、公道における自転車の市民権を主張。
・2002年、友人を頼ってのオランダ渡航の際、ベルギーでもクリティカルマスをやっていると聞いて、ブリュッセルで開催されていた自転車でクリティカルマスに参加。
・2003年、勤め先の海外拠点のあるイギリスへ出向。現地ブランドであるORANGEのマウンテンバイクを購入し、トレイルライドを楽しむ。
・2011年、実家が経営するトヨタケ工業株式会社へ入社。名古屋と稲武の事業所を行き来する生活に。
・2015年には社長として同社を預かることに。同時にロードバイク、マウンテンバイクでの稲武フィールド探索がはじまる。
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